自己破産というのは、借金が返済不能になった人の最終手段です。
負債を一切免除される代わりに、不動産である持ち家や自動車などの財産が没収されることになります。
現金に関しては、99万円までは保持できますが、それを越す分は差し押さえられて返済に充てられることになります。

自己破産と共有名義の財産

自己破産の家族への影響は?

では、自己破産する人の家族所有の財産はどうなるのでしょうか?破産と同時に、家族の私物も没収されてしまうのでしょうか?
自己破産というのは、あくまでも個人の問題であるので、家族には影響がありません。
したがって、家族所有の財産はそのまま保有することが可能です。
「それなら、自己破産する前にすべて家族名義にかえてしまえばいい!」と思うかもしれませんが、実際にはそういうわけにはいきません。
自己破産を申し立てるギリギリに名義変更されていると、それは本人の財産とみなされて差し押さえの対象になります。
それどころか、資産隠しを疑われてしまうと、破産が認められなくなることもあるので注意が必要です。

また、ずいぶんと以前に家族名義に変更してあったとしても、もし家族が借金の連帯保証人になっていると影響があります。
自己破産すると、その本人は返済義務を免除されますが、次は連帯保証人に一括請求がいくようになります。
借金を返済できる十分な現金があれば問題ないですが、そうでなければ家族も同じように自己破産の道をたどることになるでしょう。
そうなると、家族所有の財産も結局没収されることになります。

自己破産で持ち家はどうなるの?

では、共同名義の資産はどうなるのでしょうか?自宅などが共同名義になっている場合、その権利の割合によって破産者の分のみ没収されることになります。
たとえば半々の所有権となっている場合、持ち家は差し押さえられ競売にかけられます。
その売り上げの半分のみ、没収ということになります。
ただし、競売では、市場価格の半分以下で売却されてしまうケースがほとんどです。
これを避けるためには、自己破産する前に不動産を任意で売却してしまうのがおすすめです。
そうすることで、より多くの資産を家族に残すことができます。
また、自宅に住み続けたいという場合は、競売にかけられた自宅を家族が安く買い戻すという方法もあります。
そうすれば、同じ家に住み続けることができるようになります。

このように、自己破産することで、家族全員の資産までも奪われるというわけではありません。
借金は放置すると利息や遅延損害金が加算され、さらに膨らむばかりです。
ですので、返済が不可能だと感じるのであれば、専門家に相談をして、早めに手を打つ方がよいでしょう。

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